「童謡・唱歌の世界」のMIDIの曲を使用させて頂きました。


冬の北陸の風景

2009年2月に、友人と北陸地方を巡る3日間のツアーに参加し、冬の風景を見てきました。各所で雪の景色を期待していたのですが、暖冬のためか金沢、高山、福井などの市街地は雪がほとんど見られず、最終日に寄った白川郷で初めて、前夜降った真っ白な雪を被った合掌造りの家屋を見ることが出来ました。



高山陣屋

最初に訪問した岐阜県の高山市では、全国で唯一残されている史跡の高山陣屋を訪問しました。江戸時代に城主金森氏の向屋敷を陣屋に改め、郡代・代官役所として使用した建物です。この絵は、宮川に架かる中橋脇の朝市広場から、陣屋の御門とその奥の御役所の玄関を眺めたものです。


上三之町の古い町並み

高山市内の伝統的建造物群保存地区にある古い町並みの三町筋を歩きました。城下町の中心地で、商人町として発展し、特に上三之町では用水路が流れる道の両側に、古いのれんを掲げた造り酒屋、民芸品、お土産屋などが軒を連ねて並んでいます。その1軒の民芸店を描きました。


尾山神社の神門

最初の夜は金沢市内の高岡町にあるホテル泊まりでしたが、ホテルの近くに加賀藩の開祖、前田利家と正室まつを祀った尾山神社へ行きました。階段を上がった所にある神門は和漢洋折衷の珍しい3層構造の門で、最上階にはスデンドグラスがはめ込まれています。泊まった翌日、雨の降る朝に境内を見学しました。


冬の兼六園

オプションコースでしたが、雨の中を宏大・展望・水泉・人力・蒼古・幽邃の六つの魅力を兼ね備えているとして名付けられた日本三名園の一つ「兼六園」の日本庭園を見学しました。残念ながら雪景色は見られませんでしたが、琴の弦を支える琴柱に似ているので名付けられた徽軫(ことじ)灯籠が、雨に煙る対岸の松林を背景に、霞ヶ池に影を落としていました。


秋の兼六園

冬の風景と対比させて、以前に訪問した華やかな紅葉の「秋の兼六園」を描いてみました。紅葉の下にたたずむ徽軫(ことじ)灯籠が霞ヶ池の水面に映っています。四季折々に訪れた人の目を楽しませてくれる見事な庭園美です。


永平寺の勅使門

ツアーで寄った福井県の曹洞宗大本山「永平寺」の勅使門(開かずの門)への参道です。永平寺は、1244年に道元禅師によって開かれた座禅修行の道場です。境内の七堂伽藍は回廊によってつながり、参拝経路の案内に従って回遊見学ができますが、ここも今年は積雪が少なく、しかも回廊が雪除けのシーツで覆われているので、期待に反して写真風景は余り良くありませんでした。


雪の白川郷・明善寺

富山県の五箇山とともに「合掌造りの民家集落」があることで知られている岐阜県の白川郷・荻町合掌集落へ行きました。この絵は集落内にある浄土真宗の「明善寺」の門前の風景で、茅葺き屋根の鐘楼門と本堂、隣接する合掌造りの庫裏があります。葬儀が行われていたために内部は見られませんでしたが、前夜降った雪を被る白い屋根の古い寺院は、冬ならではの素晴らしいたたずまいを見せてくれました。


合掌造りの民家

明善寺の向かい側にある土産店を兼ねた合掌造りの民家です。合掌造りの家の内部を公開している大きな住宅(長瀬家、和田家など)もあり、内部には昔から使われていた食器や調度品、農機具なども展示されています。屋根の雪は朝の間だけ残っていて、昼近くには屋根から滑り落ち始めていました。


秋の立山・黒部の風景


天狗平から見た立山連峰

 2010年9月に、富山から立山黒部アルペンルートを経て信濃大町の扇沢へ抜ける立山・黒部の山岳地帯へ行き、その自然の大パノラマを体験してきました。この山岳観光ルートは、ケーブルやバス、トロリーバス、ロープウエイなどいろいろな乗り物を乗り継いで、立山連峰と後立山連峰を貫き、途中世紀の大事業として建造された黒部ダムを見るという、壮大な山の風景を楽しむ観光ルートです。この絵は高原バスで立山駅から室堂まで行く途中、雲上へ出て立山連峰を遠望することが出来た「天狗平」から見えたソーメン滝付近の風景で、称名川の源流に当たる地獄谷の噴煙を望むことができました。


天狗平から眺めた剣岳

 立山高原バスが天狗平から室堂平に近づくにつれて、立山連峰の姿が次第に広く大きく目の前に広がってきます。立山の左側に剣御前(2776m)が、更にその先には峻険な剣岳(2999m)の山頂が車窓からよく見えました。


立山連峰

 立山は室堂平や地獄谷の火口カルデラを取り囲む連峰の総称で、最高峰は大汝山(3015m)で、向かって右(南側)へ雄山神社(3003m)がある雄山を経て一ノ越の鞍部へ下り、さらに西へ浄土山(2831m)、国見岳(2620m)、天狗山(2521m)へと室堂平を囲み、また南の薬師岳方面へ立山連峰がずっと続いています。また左(北側)へは真砂岳(2861m)、別山(2874m)へとほぼ同じ高さで続き、雷鳥沢の鞍部へ下って、さらに剣御前(2776m)、剣岳(2997m)へと北に延びています。この風景は立山有料道路と立山トンネル道路を結ぶ室堂平ターミナルの近くにある「みくりが池」の水面に逆さまに映る立山連峰の姿です。


黒部第四(通称;くろよん)ダム

 立山トンネルをトロリーバスで抜けた大観峰からロープウエイで黒部平へ降り、さらにケーブルカーで下ると黒部湖畔に着きます。ここには高さ186mの黒部第四ダムがあり、豪快な放水の様子を間近な展望台から眺めることが出来ました。今年は暑い夏が長く続いたためか例年より周辺の山の紅葉が遅れており、錦模様に彩られた素晴らしい秋の風景は見られませんでした。


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