「童謡・唱歌の世界」のMIDIの曲を使用させて頂きました。


北海道の風景(その4)

 2013年9月下旬から8日間、2年ぶりに北海道へ行ってきました。今回は北海道生まれの叔父夫妻と一緒に、レンタカーを利用しての旅でした。今年の旅は、大雪山山麓の旭岳温泉に三泊して、ロープウエイに乗り姿見駅に行き、姿見の池周辺を歩いたほか、層雲峡の先にある大雪湖から大雪高原山荘まで車で行き、紅葉の最盛期であった大雪高原の沼巡りをしました。
 そのほか美瑛・富良野のお花畑や旭川市の三浦綾子文学館、「氷点」「塩狩峠」「泥流」などに出てくる記念館や記念碑などを見たり、白老のアイヌ博物館や洞爺湖畔にある昭和新山の誕生や有珠山噴火の様子を記録した記念館、科学館などを見学してきました。
 最近描いた北海道の風景を(その4)としてまとめました。なお、(その1〜3)は容量の関係で削除しました。


 



大雪山とその周辺の風景



旭岳の山麓「姿見の池」付近の秋景色

 一緒に旅行した叔父夫妻と共に大雪山の最高峰「旭岳」を見るため、旭岳温泉からロープウエイで姿見駅まで上り、地獄谷から噴煙を上げる旭岳の山麓に散在する「姿見の池」など池巡りの散策路を歩きました。ウラジロナナカマドやチングルマなどの高山植物の葉が赤や黄色に紅葉し、最高峰 旭岳から遠く十勝岳まで続く大雪山の山々の秋の風景を眺めることができました。




姿見の池に映る旭岳

旭岳温泉駅からロープウエイで大雪山の山へ上がると、噴煙を上げる雄大な旭岳の風景が見える姿見駅に着きます。「姿見の池」の周辺は、夏はいろいろな種類の高山植物の花が見られますが、秋の紅葉のシーズンにはナナカマドなどの紅葉で紅い草原となります。姿見駅から夫婦池や噴気孔、姿見の池を一周する1時間の周遊コースがあります。この絵は少し大きく、F8号で描いたものです。



十勝岳連峰

 上富良野町から大雪山山麓の十勝岳温泉へ向かって車を走らせると、北から美瑛岳-十勝岳-三枚岳-上ホロカメトック-富良野岳へと続く大雪山山系の十勝岳連峰が間近に迫ってきます。この風景は十勝岳温泉付近の駐車場から、山頂付近に霧が掛かった十勝岳の火口付近を眺めた絵です。



秋の大雪高原山荘

 上川町の層雲峡の先に大雪湖がありますが、湖畔から緑岳への登山基地である「大雪高原山荘」へと車道が延びています。秋は紅葉の美しい高原温泉の沼巡りの出発点でもありますが、ヒグマの生息地でもあるために車両の交通規制や入山・下山時間の制約(入山時間7〜13時、下山時間15時迄)があります。今回私たちは緑沼までの登山コースを往復して、最盛期の美しい紅葉の森林の中を歩いてきました。



大雪高原沼巡り:秋の緑沼


 大雪高原山荘のヒグマ情報センターから大雪高原沼巡りの登山をしましたが、入山時間が遅くなり、一周するのに3時間以上も掛かるため、今回は紅葉の美しい南側の「土俵沼」「滝見沼」「緑沼」までしか行けませんでした。ここは大雪山の白雲岳から忠別岳、トムラウシ山へ向かう尾根の麓にある高根が原溶岩台地に、大小百個以上の池沼が点在する紅葉の名勝地です。高根が原の尾根に続く山々を背景に、赤や黄色の紅葉がエゾマツなどの針葉樹林の中に点在し、紅葉の色が沼の水面に映える素晴らしい風景です。



天人峡にある名瀑「羽衣の滝」

 旭岳温泉の尾根を隔てた南には天人峡があります。温泉街を流れる忠別川の両岸は柱状節理の絶壁が続き、その峡谷の中に天人峡温泉があります。ここには天女の羽衣を思わせる優雅な落差270mの「羽衣の滝」がありますが、展望台のある山腹が雨により土砂崩壊したために、現在は滝への山道は通行禁止となっております。



美瑛・富良野のお花畑



かんのファームのお花畑


 「かんのファーム」は上富良野町と美瑛町の境界にある美馬牛(びばうし)峠の国道237号線沿いにある農場で、ラベンダーのほか四季折々の花が丘の上に縞状に栽培されています。また当農園で収穫された農作物も、その味覚を楽しむことができます。



ファーム富田


   ラベンダーのお花畑の発祥地として多くの観光客を集めている「ファーム富田」は中富良野町にあり、シーズンにはラベンダー園駅も開設されます。この絵は「花人の畑」から花人の舎を眺めたもので、私たちが行った時は後方の十勝岳連峰に黒い雨雲がかかっている風景が見られました。



四季彩の丘のお花畑


 びえい十勝白金温泉から白樺街道を美馬牛駅へ向かって走ると、途中「四季彩の丘」があり、美しい花のファームを見ることが出来ます。2011年の夏に訪問したときは、赤や黄色のケイトウの花を初め、色とりどりのお花畑を眺めることが出来ました。



富良野メロン

 北海道の富良野の街を車で通る際に、いつも立ち寄る中田農園で作られた「富良野メロン」で、濃厚な甘い味の美味しいメロンです。この絵は昨年の12月8日〜15日に、多摩市永山の市民ギャラリーで開催された『多摩アートテラス展』に出品展示したもので、F6号の水彩ペン画です。



<その他の風景/b>




札幌市時計台


札幌駅の南側、北1条通りに面して札幌区役所の向かい側に建つ、札幌のシンボルの時計台です、札幌農学校の演武場として明治11年(1878年)に建築された国指定重要文化財に指定された日本最古の時計台です。内部は博物館となっており、時計台の歴史や機械の装置などを見学できます。



三浦綾子記念文学館


 旭川駅から南へ氷点橋を渡り、旭川市神楽7条8丁目まで行くと、道内最古の外国樹種の見本林の中に「三浦綾子記念文学館」があります。ここは作家 三浦綾子の小説「氷点」の舞台となった処で、文学館から美瑛川のほとりまで見本林の中を散策することができます。私たちが訪ねた時は、雨模様の薄暗い日でしたが、ゆっくり展示作品や資料を見ることができました。



塩狩峠記念館


 旭川市の北、和寒(わっさむ)町にある「塩狩峠」は三浦綾子の小説の題材となり、また映画化もされて有名な場所ですが、JR塩狩駅の傍の高台に、三浦綾子の「塩狩峠記念館」があります。この建物は三浦綾子が雑貨屋を営んでいた旧宅の三浦商店を復元したもので、三浦綾子・光世夫妻から寄贈された生活用品によって昭和30年代の小説「氷点」を執筆活動をしていた当時の部屋が再現され、また小説・映画「塩狩峠」に関する資料なども展示されています。



支笏湖畔にある丸駒温泉の露天風呂

 千歳市の西にある樽前火山のカルデラ湖である支笏湖の湖畔にある温泉旅館「丸駒温泉」の露天風呂で、目の前に支笏湖の水面と、向こう岸にそびえる風不死岳が見られます。温泉が湖畔から湧き出ているため、湖水の水面の高さに従って背が立たなくなるほど深くなることもあります。



洞爺湖畔の昭和新山

   洞爺湖の傍にある有珠山は、昭和の時代にたびたび噴火が起こっていますが、その東側に1945年頃から溶岩ドームが成長し始めて、高さ407mの高さの「昭和新山」と呼ばれる山となり、現在も白い噴煙を上げています。近くにある三松正夫記念館(昭和新山資料館)で、その成長過程の記録写真などを見ることができます。



白老のアイヌ部落(ポロトコタン)


 苫小牧の南にある白老町のポロト湖畔には、北海道の先住民アイヌ族の歴史と文化を保存するアイヌ村(ポロトコタン)があり、民族博物館や住居の展示があり、歌・踊り・祈りなどの実演、民芸品の制作実演等のアイヌ文化が見られます。この絵は村内に建てられたポンチセ(小さい家)、プ(食料庫)、ヘべレセツ(小熊の檻)です。



母恋(ぼこい)駅の駅舎


 室蘭線の終着駅 室蘭駅の一つ手前の駅が母恋(ぼこい)駅です。駅の背後には室蘭製鉄所と呼ばれていた旧日本製鋼所、現在は新日鉄住金の室蘭工場があります。戦時中は戦艦「大和」「武蔵」などの巨大な大砲や鋼板を鋳造した事で知られています。駅前の道を南へ真っ直ぐ行くと津軽海峡に面した丘に地球岬展望台があります。雨上がりの小さな駅舎を描きました。



展望台から見た摩周湖


 摩周湖は弟子屈町にある日本で最も透明度の高いカルデラ湖です。その透明性と急激に深くなっているために青以外の光の反射が少なく、よく晴れた日の湖面の色は「摩周ブルー」と呼ばれています。


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